ツッコミ力を鍛える事例検討~ゲーム機をバキバキする家庭の事例~
ツッコミケース1
今回のツッコミ→オレが母ならこう言った
母「お母さんと決めたルールってどんなだったっけ?」→ルールの再確認を暗喩
母「だいたい、ってどのくらい?10で完成ならどのくらい?7?8?」→スケーリングクエスチョン。8以上なら今すぐゲームを止めさせて完成させるよう促す
母「いつもと違って、なんで今日にゲームしたくなったの?」→一応やむを得ない理由があるかどうか確認
母「コンサート終わりで疲れてるときに、ルールを破ってる姿は見たくなかったの」→率直に怒りの理由を告げる
感想:なるべくオープンクエスチョン*1を心がけた。「なんで~」系は詰問になるので控えたいところ。以前から子どもがルールを守らないことに、母親も我慢の限界だった可能性もある。
ツッコミケース2
破壊したゲーム機を前にしたやりとり
母「自分で働いたお金で買ったゲーム機を自分で壊す気持ち、あなたに分かるの?あなたはゲームが一生できないことを嘆くより、ママからもう二度と信用されないということを心配しなさい!」
子「どうしたらいい?」
母「自分で考えなさい。もうあなたを信用しないから、どうやって信用を取り戻すかを考えなさい!」
今回のツッコミその1→オレが子ならこう言った
子「ゲーム機は自分で働いて買うものってこと?」
子「その壊す気持ちをわかるためにはどうすればいいの?」
子「ゲームが一生できなくなるってどういうこと?」
子「お母さんの考える『信用』ってどんな意味なの?」→定義の再確認
感想:こんなに冷静な子どももいないだろうけど……。でも、上記の発言に逆上するような親であれば、間違いなく要支援案件だと思う。
今回のツッコミその2→オレが母ならこう言った
母「お母さんの考える『信用』ってどんな意味だと思う?」→定義の再確認
母「もう一度ゲームをするためには何が必要だと思う?」→直近の目標を確認
母「ゲーム機を壊しちゃったのはごめんね。でも、なんでお母さんがゲームを壊したんだと思う?」→両成敗を示唆、現状の確認
感想:そもそも「もうあなたを信用しない」と宣言しているのに「どうやったら信用を取り戻せるか」という発言が矛盾してるのでツッコミ入れるのが難しい……。
今回のコラムでは、たまたまアメとムチでいう「ムチの面」しか紹介されていない。もしかしたら、普段は子どもに、ゲーム以外の娯楽を湯水のように与えてるかもしれないし……。また本人のツイッターによれば、次男に対しては3DSを改めて買い直しているらしい。とはいえ、今回の一件にて「ルールを破ってまでゲームをしていた理由」をしっかり確認せずに、きわめて衝動的な行為でもって子どもを罰したことへの違和感は未だに拭えない。ゲーム機を壊すことが道義的に正しいかどうか、というより、親と子どもの双方が結果に納得できるかどうかが大切だと思うんだよね。そこで、納得の程度を強める手段として、論理的な会話が必要なんじゃないかな、と。
*1:Yes/Noで答えられない質問